むーたんは食べることが大好きで、特に嫌いなものはありません。きゅうりもお肉もリンゴもカリカリもレトルトも大好き♡なので私は今まで真剣にフード選びをしたことがありませんでした。でもあることがきっかけで、夜だけ手作りごはんをはじめました!
目次
むーたんのフード事情
全くこだわりのないむーたん
むーたんをお家に迎えた直後、私たちと子犬むーたんの関係はあまり良好ではありませんでした。むーたんはお迎えしてから1ヶ月近く我が家に慣れてくれず、なかなかごはんを食べてくれないこともありました(※『育犬ノイローゼに悩まされた、むーたんの子犬時代』参照)。でも、食べムラがあったのは精神的な理由だったようです。我が家に慣れて、私たちに心を開いてくれてからはものすごい食いしん坊になり、どんなカリカリでもおやつでもむしゃむしゃ食べてくれるようになりました。
質より量が気になった私たち
もしもむーたんが食の細い子だったら、私もフードのことで色々と心を砕いたと思います。でも、なんでもぱくぱく食べてくれたので、「どんなごはんがいいのかな?」ということよりも、「健康のためにはどのくらいの量をあげたらいいのだろう?」ということの方が気になりました。
適正体重を維持するために、月に1度は動物病院で肉付きをチェックをしてもらい、ごはんの量はクッキングスケールではかってからあげていました。小柄なむーたんにとって、ごはんの量が5g違うだけで大きな違いになるだろうと思っていたのです。
子犬時代はロイヤルカナン+α
むーたんはロイヤルカナンを食べて大きくなりました。ネットや犬ともだちの間では、ロイヤルカナンはあまり評判が良くなかったのですが、友達の獣医さんから「ロイヤルカナンはとてもしっかりしたフード」と聞いていたし、なによりむーたんもバリバリ食べてくれるので、子犬の頃はロイヤルカナンを食べさせていました。
たまにフードを買い忘れた時に、近くのコンビニで他のカリカリ(総合栄養食)を買って与えたこともありました。通常、フードの切り替えは少しずつしないといけないと思うのですが、いきなり変えてもむーたんはペロッと完食してくれて、体調を崩すこともありませんでした。そして、1日一本もらえる市販のミルクスティックと、たまにもらえる市販のボーロやささみスライスなどが、むーたんにとっては至高のおやつなのでした。
試供品をきっかけにシュプレモへ
ある日、むーたんと一緒にお台場のPetemo(ペットグッズのショップ)に出かけた時、サンプリングでシュプレモのウェットフードを配っていました。「ほうれん草とチキン」とか「トマトとサーモン」とか、いろんな種類のウェットフードを無料でもらったので、お家に帰ってから早速食べさせてみたのです。それがすごくいい匂いで、パッケージもとても美味しそうに見えました。
うーん、なんだかシュプレモってよさそうだな…。完全に雰囲気だけでそう思った私は、「えー。むーたんはロイヤルカナンが好きなんだよー。変える必要なんかないよー。」というパパの反対を押し切って、毎日のカリカリをロイヤルカナンからシュプレモに切り替えることにしました。相変わらずむーたんはむしゃむしゃ食べてくれたので、ロイヤルカナンとシュプレモのどっちが好きなのかは今でもよくわかりません(笑)
手作りごはんへの気持ちの変化
最初、手作り食には抵抗があった
以前、仕事でペットメディアの運営に携わっていたとき、獣医さんとお話しする機会が多かった私は、手作り食の難しさを様々な場面で耳にしていました。
- 「犬の食事は栄養バランスを取るのが非常に難しい」
- 「知識がない我流の手作り食は栄養バランスが崩れやすい」
- 「飼い主さんが手作り食にこだわるあまり、体調不良になる犬も多い」
- 「知識がないまま手作り食を始めるのは絶対にやめた方がいい」
- 「手作り食をやりたいならきちんとペット栄養学を勉強すること」
こんな話をたくさん聞かされていたので、私は「ズボラな私に手作り食なんて絶対無理だ…」と思うようになりました。むーたんも市販のカリカリが大好きなので、わざわざ危険を冒してまでごはんを手作りする必要はなかったのです。
お誕生日にごはんを手作りしてみたら…
そんな私が初めて手作りごはんの楽しさを知ったのは、今年のむーたんのお誕生日でした。むーたんのお誕生日は4月4日。いつもはペット連れOKのカフェなどでお祝いするのですが、今年は緊急事態宣言が発表される直前だったため、お家で特別にごはんを作ってお祝いすることにしました。
1日だけなら、ちょっとくらい栄養バランスが崩れたって、カロリーがすごいことになってたって、体調不良にはならないはず。それでむーたんに特製トマトパスタを作ってあげたのでした。(※『ちょっぴり重くなった5歳児』参照)
そのとき、嬉しそうにパクパク食べてくれるむーたんの様子をみて、私は手作りごはんの楽しさが少しわかったような気がしました。作っている間ずーっと隣で待っていてくれて、完成したら真っ先に飛んできてくれて、お皿がピカピカになるまで美味しそうに完食してくれたら、作った側としては嬉しいんですよね。
ペット栄養学の資格取得を目指す!
外食の多いパパとむーたんの3人暮らしの私は、あまりきちんと料理をする習慣がありません。そんな私が、むーたんのごはんだけきちんと手作りするなんてちょっと滑稽です。
でも待てよ…。
- 手作りごはん、むーたんは喜んでくれました。(←カリカリでも大喜びだけど)
- 知り合いの獣医さんたちからは「手作りごはんにしたいなら、ちゃんとペット栄養学を勉強しなさい。」と言われていました。
- ペット栄養学を勉強したら、むーたんのためにもなるし、仕事でも活かせるかもしれません!
- よし、ペット栄養学をきちんと勉強しよう!
- ペット栄養管理士として、仕事でも活かすのだ!!
そうして私は本格的にペット栄養学を学ぶべく、いろいろ調べてみたのです。
コロナの影響はこんなところにも
調べてみたところ、ペット栄養学の勉強を始めるためには、講習会に参加する必要がありました。初回の講習会でテキストが配布され、そのテキストをもとに勉強するようなのですが・・・
そう、コロナの影響で講習会の開催が当面見送りとなっていたのです。これでは勉強なんてできません。まぁ、別にどうしても手作りしたいわけでもないしね…。時間が経過するにつれ、手作りごはんへの情熱は次第に冷めていきました。
きっかけは新しい動物病院で言われた一言
むーたんは飲水量が多め
少し話は逸れますが、むーたんは年に2回、血液検査をしています。昔、むーたんが私のロキソニンを誤飲して急性腎臓病を引き起こし、死にかけたことがあったので(※『愛犬が命を落としかけたロキソニン事件』参照)、私は春のフィラリア検査のときと秋の健康診断のときに必ず腎臓の状態をチェックするために血液検査をしてもらっています。
愛犬が命を落としかけたロキソニン事件今回の血液検査でも、腎臓に問題はありませんでした。ただ、かかりつけの先生からおしっこが通常よりも薄いと指摘されました。腎臓に問題がないなら、考えられる原因はホルモン疾患か脳の異常かストレスか…。かかりつけの先生はとても診察が丁寧な人で、「きちんと原因を把握するために、念のためMRIを撮ってみる?」と提案してくれました。
確かにMRIを撮れば脳の状態を調べることはできますが、検査のためには全身麻酔が必要になります。むーたんはとても元気そうだし、そこまでする必要があるのかな。。私は揺れました。パパはMRIには反対でした。でも自己判断するのもちょっと怖いし…。
これはまた別の機会に書きますが、その時の私は新しい動物病院を探そうか悩んでいるタイミングでした。それで、ネットで調べて気になっていた他の動物病院を試しに受診するついでに、新しい先生の意見も聞いてから決めようと思ったのです。
新しい動物病院に行ってみた
いつもむーたんを診てくれているかかりつけの獣医さんがとても丁寧できっちりしているのに対して、新しい動物病院の先生はざっくばらんな感じの人でした。診察はいつもの先生の方が丁寧でいいな、と思ったのですが、新しい先生はなんでも気軽に聞ける雰囲気があって、いろいろなことを質問しやすかったです。それでむーたんの血液検査の結果を相談してみたところ、先生の返事はこんな感じの内容でした。
「いやー、MRIなんていらないよ!だって元気なんでしょう?歩き方も大丈夫そうだし、脳の異常だとは思えないよ。それにホルモン疾患が原因で水をたくさん飲んでるんだとしたら、本当に飲み方が異常だからね!平均よりちょっと飲水量が多くっても平気平気!運動量が多いってことだったからそのせいかもしれないし、性格がちょっとセンシティブな感じするから、そのあたりが原因だと思うよ!」
その先生の反応を見て私はホッとして、MRIの撮影はやめることにしました。パパとも顔を見合わせて、「やっぱり大丈夫そうだね。よかったよかった。」なんて言っていました。
そして体重の話になる
「ところで、この子っていつも体重このくらいなの?」
新しい動物病院を受診したとき、むーたんは私のミスで激太りしていました。新しいごはんをお試しした際、私が量を間違えて適正量の2倍与えてしまっていて、いつも1.7〜1.8kgの体重が2.1kgになっていたのです。それで私は、「いえ、ちょっと今太ってまして…。普段は1.8kgくらいなんですけど…。」と答えました。
すると先生からまさかの返事が戻ってきたのです。
お腹減ってるだけ疑惑
「えー!それはちょっと痩せすぎだよ!!この子まだ5歳でしょ?食べるの大好きなんでしょ?そんなきっちり食事制限してたらお腹すくって!毎日すごくお腹が減ってて、必死にお水飲んでるだけかもしれないよ?!」
えーーーーー!!!Σ(・ロ・;lll)
いつもの動物病院では1.8kgが適正体重だと言われていました。獣医師の友達に診てもらった時も1.9kgだとちょっと肥満気味と言われていたのです。だからきっちりキッチンスケールで量をはかってあげてたのに!!
「最近は極端な人が多いんだよ。明らかに太ってるのに、まだ大丈夫〜なんて言ってる飼い主さんか、ものすごいストイックに体重管理してる飼い主さんのどっちか。間がちょどいいってこともあるの。飼い主さんだって美味しいもの食べるの好きでしょう?この子と同じくらい厳格に体重管理してる?この子だって美味しいもの食べたいんだよ。まだ若いんだし、あんまり厳格にやりすぎるのもよくないよ〜。この子なら3kgくらいはOKだと思うよ。」
・・・。
確かに、最近の私は全然体重管理なんてできてません。パパなんてもっとできてません。むーたんが家族一スリムでくびれも綺麗でした。私たちはいつも食べてばっかりなのに、むーたんだけものすごくストイックでした。
さすがに3kgは盛りすぎだと思いましたが、この先生の言うことも一理あります。だってむーたんは食べることが大好きで大好きで、到底飲み込めないはずの牛皮ガムも丸々飲み込んで、オエオエしながらも飲み込もうと必死になって、死にかけたことがあるくらい食べるのが大好き(※『むーたんの牛皮ガム事件簿』参照)。お腹が減りすぎてお水飲んでごまかしてる説は、あながち間違っていないのでしょう。毎日お腹が減ってお腹が減って、必死でお水を飲んでいるむーたんを想像すると、なんだかとてもかわいそうになりました。
むーたんの牛皮ガム事件簿手作りごはんでカサ増し増しに!!
仕事でも手作りごはんについて触れたばかり
私はとにかく、むーたんに幸せで幸せで、幸せすぎる一生を送ってほしいのです。なのでこれを機に、今まで躊躇していた手作りごはんを始めてみることにしました。ちょうど仕事で、ペットの栄養学に詳しい獣医さんに監修してもらって、「シニア犬のための手作りごはんの始め方」という記事を作ったばかりだった私は、そこに書いてある通りにむーたんの手作りごはんを作ってみることにしました。
参考 シニア犬(老犬)のための手作りごはん、作り方や適正量を獣医師が解説Qooppyカリカリは量が少ない
1日の食事のうち1/3だけを手作りごはんにするのであれば、栄養バランスは大きく崩れないそうです。色々計算した結果、むーたんの場合は「カリカリ23g + 手作りごはんで43kcalを補う」のが適正な割合であることがわかりました。(※詳しくはこちらを見てね♪)
そこで、朝ごはんとお昼ごはんをカリカリにして、夜ごはんだけ手作りすることにしました。43kcal分を手作りごはんで補おうとすると、具材にもよりますが、30g〜40g程度の具材が必要になります。さらに煮込んだりするとスープの量も増えるので、むーたんは50〜60gくらいの晩ごはんを食べられることになるのです◎
今まで1日あたり35gのカリカリしか食べられなかったむーたんは、手作りごはんを取り入れた結果、1日23gのカリカリ+50g程度の手作りごはん=70g程度のごはんを食べられるようになりました!
満腹になるとこんな変化が…
今までむーたんはカリカリを全速力で食べた後、歯磨きガムを激しい勢いで食べ尽くし、そのあとは「あそぼう!あそぼう!」と大騒ぎでした。しかし、手作りごはんでお腹がいっぱいになると、歯磨きガムもゆっくり食べるようになり、食後はのんびりゴロゴロするようになったのです。
やっぱり、お腹が減っていたんですかね…(^^;
あの先生のおかげで、むーたんはおなかいっぱいになる幸せと、食後ゴロゴロする幸せを知ることができたのでした♡
いろんなメニューを開拓中♪
手作りごはんは自分が食べる食材を使って同じようなメニューを作れるのも楽しみの一つです。私のごはんに合わせて、むーたんのメニューも変わります。
▼お好み焼き
▼魚のムニエル 〜タルタルソース〜
▼とりだんごの中華粥
▼トマトパスタ
色々作ってみた結果、むーたんはどれもものすごい勢いで食べてくれましたが、特に炒め物が好きだということがわかりました。ただ、炒め物だとどうしても量が少なくなるので、満腹感を優先するなら煮込み系・スープ系がおすすめです!
私のお気に入りは鳥ささみのたまご雑炊♡具材にかつおだしのいい香りとたまごの甘みがからまって、私が味見をしてもとても美味しいのでした^^
最後に
幸い、むーたんはなんでも食べてくれるので、手作りごはんを始めた後でも、カリカリもちゃんと残さず食べてくれます。事前に材料の下準備をして冷凍しておけば、自分のご飯を作っている間にパパッと作ることができるので、これからも無理なく続けていけそうです◎下準備の内容やメニューについては、またこのブログで少しずつご紹介していきますね。