私がむーたんを入院させたくなかった理由

ゴールデンウィーク中、体調を崩してしまったむーたん。動物病院で胃腸炎と診断されました。普段、ものすごい食い意地のむーたんが全然ごはんを食べられず、私もパパもびっくり。今はすっかり元気になりましたが、その時は獣医さんから入院を勧められるほど具合が悪かったのです。

原因は引っ越しのストレス?

むーたんが我が家にやっきてから6年になります。今までにも一度引っ越しをしたことはあるのですが、それは同じマンションの中で部屋を移っただけだったので、お散歩スポットもかかりつけの動物病院も同じ、お部屋から見える景色もほとんど変わりませんでした。(写真は前のお家でのんびりひなたぼっこをするむーたんです。)

しかし、今回の引っ越しはマンションも最寄りの駅も変わってしまったので、体の小さなむーたんにとっては大きすぎる環境の変化だったのでしょう。実は、胃腸炎になる前から様子がおかしくて、おしっこの回数が異常に多くなったり、皮膚にポツポツができたりしていました。今思えば、それらも引っ越しのストレスが原因だったのかもしれません。

具合が悪そうなむーたんのお世話

初めての食欲不振

今まで、窒息しかかったときも、白い泡を吹いたときも、食べ物に対する執念だけは凄まじかったむーたんですが(※『むーたんの牛皮ガム事件簿』参照)、今回はおいしいごちそうが目の前にあっても、大好物を出してあげても、ぷいっと顔を背けて食べようとしませんでした。これには本当に焦りました。

胃腸炎はお薬を飲まないと治りません。でも、ごはんが食べられなければお薬を飲めません。小さな錠剤をすりおろしたリンゴに溶かしてみたり、さつまいもに埋め込んでみたりしましたが、むーたんはクンクン匂いをかぐだけで、絶対に口に入れようとはしないのでした。

Qooppyのおかげで助かったこと

1年前の私なら、むーたんがごはんを食べないことに慌てふためいたかもしれません。でも、愛犬のシニアライフをサポートするメディア『Qooppy』の運営を通じて、ごはんを食べてくれない愛犬と格闘する飼い主さんたちの様子を日々見ていたので、そんな飼い主さん達を見習って落ち着いた対応ができました。

私が試したのは、以下の通りです。

  • むーたんが食べられるものを探す。
  • 「なんで食べてくれないの〜!」と必死になりすぎない。(食事中の雰囲気作りも大切だそうです)
  • 無理に薬を飲ませようとせず、病院で注射してもらう。

食べ物・食べ方を工夫する

食欲が落ちているときに無理に食べさせようとすると、食事に嫌なイメージがついて、余計に食べてくれなくなるそうです。なので、「食べてよ〜!!」と必死になりすぎるのはよくないんですって。食べ物や食べ方を工夫するだけで食べてくれることがあるので、私も色々試してみました。その結果、色々な発見がありました。

  • バナナやさつまいもより、リンゴが一番食べられる。
  • すりおろしたリンゴが嫌な時は、薄切りにすると食べる。
  • 最初出して食べなかったカリカリを、他のものを試した後に出すと食べることがある。
  • 普段丸呑みするカリカリを、ものすごく噛んで食べる。でもふやかすと食べない。
  • 圧倒的にお気に入りだったのは豆乳プリン。

朝晩、動物病院で注射してもらう日々

薬を飲めないので注射で投薬

最初、ふかしたさつまいもも少し食べられていたのですが、中にお薬を埋め込んだのがバレてから、一切口をつけてくれなくなりました。ただでさえ食べられるものが限られているのに、薬のせいでますます食べてくれなくなったら困ります。そこで動物病院で必要な薬を注射してもらうことにしました。

最初は朝だけ連れていっていたのですが、投薬は1日に2回必要です。1日1回の注射だけでは、夜になってから具合が悪くなってしまうので、そのうち朝と夜の1日2回、動物病院へ連れて行くことになりました。

やがて入院を勧められる

投薬治療が始まって3日目、なかなか食欲が戻らないむーたんを見て、かかりつけの先生から入院を勧められました。

「これだけ食べられない状態が続くと、短期の入院で治してあげたほうがいいかもしれません。毎日2回通院するのも、大変だと思うので…。」

私も悩みました。むーたんのことは誰よりも理解しているつもりですが、病気のことに関しては素人です。具合が悪そうなむーたんの様子を見て、それが緊急の処置が必要なものなのか、様子を見ていても大丈夫なものなのか、私には判断がつきません。それで体調を崩した初日、夜間対応の救急病院に駆け込んだりもしたのです。

入院していれば、いざというときに適切な処置をしてもらえるでしょう。でも、だからと言って「じゃあ入院にしましょう!」とは気軽に言えない理由がありました。むーたんの弱すぎるメンタルに不安があったからです。獣医さんも、「でもこの子は入院するとストレスで余計吐いちゃうかもしれないですね…。」とおっしゃってました。

私がむーたんを入院させなかった理由

結局、私はむーたんを入院させないことに決めました。それは体調を崩した初日のむーたんの様子を思い出したからです。

一瞬でも離れるのが嫌なむーたん

あの日、むーたんは明らかに具合が悪そうでした。注射と点滴をしてもらった後も、食べ物の匂いを嗅ぐことすら辛そうで、1日ぐったりした様子でした。それなのに、頑なに私のそばを離れようとしなかったのです。どう考えても横になっていたほうが楽なのに、少しでも私がそばを離れると追いかけてきました。私がトイレに行くと、のたのたトイレの前までやってきて、私が出てくるのを待っていました。歯ブラシを取りに行くために洗面所に行くと、むーたんもふらふらしながら洗面所までやってきました。

心が弱っていたむーたん

体が弱っていると、心も弱くなってしまうものです。きっとむーたんは突然具合が悪くなって、大きな不安を感じていたと思います。お腹が痛くて痛くて、遊ぶ気にもなりません。それどころか、大好きなごはんも食べられません。いたくて、つらくて、苦しいのが、私にくっつくことで少し気分が紛れたのでしょう。

そんなむーたんを無理矢理私から引き離してしまうのは嫌でした。私が近くにいてあげないと、治るものも治らない気がしました。ほんの少し私から離れるのも耐えられないのに、何日もひとりぼっちなんて、ますます心が弱って体まで弱ってしまうかもしれません。それで獣医さんと相談して、朝夜の通院を続けながら様子を見ること、それでも良くならなかったら入院を考えようということになりました。

最後に

幸い、むーたんの胃腸炎は注射と点滴で少しずつ回復していきました。そして獣医さんにも「これなら入院させなくてもよさそうですね!」と言ってもらえました。獣医さんのお墨付きをもらったその日のうちに遊びたい気持ちが出てきて、食欲もモリモリ出てきました。私の目の前でおすわりを繰り返すようになったむーたんを見て、私もパパも心の底からホッとしました。

今回のゴールデンウィークは、ほぼむーたんの看病で終わりましたが、むーたんの性格に寄り添った治療をしてくれる素敵な獣医さんに出会うことができたので結果的にはよかったです。もしまた何かあったときは、同じ先生に診てもらいたいと思います^^