殺処分ゼロに繋がることを願って参議院選挙へ!

少し前まで、私は政治に全く興味がなく、選挙にもほとんど行ったことがありませんでした。しかし動物たちの過ごす環境をいいものにするため、今の自分にできることをすると決めてからは、選挙にも真面目に参加するようになりました。ここでは、不幸な動物を減らすための、選挙との向き合い方についてまとめました。

ペット後進国と呼ばれる日本の現状

他の先進国と比べると、日本のペットを取り巻く環境はお世辞にもいいとは言えません。ペットショップでは未だに、やってきた客にとりあえず子犬を抱っこさせることでその気にさせ、衝動買いを促す方法が主流ですし、ペットショップに並ぶ子犬たちの多くは、ペットオークションで経由で仕入れされています。

悪質なブリーダーや引き取り屋がはびこり、毎年多くの犬猫が命を落としているのが現状です。ここではあまり詳しいことは書かないので、気になる方は『ペットオークションって知ってる? 〜子犬が店頭に並ぶまで〜』や『引き取り屋の存在と、私が衝撃をうけた一枚の写真』の記事を読んでみてください。(※残酷な描写もあるので、苦手な人は避けてくださいね!)

ペットの暮らしを守る動物愛護法

不幸な犬を増やす側と救う側

動物愛護団体の方々や、動物愛護センターの職員さんたちの血の滲むような努力のおかげで、殺処分は減少傾向にあります。しかし、動物愛護団体の方達は基本的にボランティアで活動していて、多くの負担がかかっていることは間違いありません。私は一度、動物愛護団体主催のセミナーに参加したことがあるのですが、愛護団体の悲惨すぎる活動報告を聞くだけで心が折れてしまいました。

一方で、悪質な環境で大量の子犬を産ませるパピーミル(子犬工場)や、許容範囲をはるかに超える犬猫を抱えて多頭崩壊してしまうブリーダー、なんども犬を迎えては飼育放棄する無責任な飼い主は野放し状態です。大量に不幸な犬猫を生み出す大元の蛇口を閉めることが重要で、その役割を果たすのが動物愛護法なのです。

動物愛護法の欠陥

「動物を虐待してはいけません。」「一度迎えたらちゃんと最後まで責任をもって飼いましょう。」というようなことは現行の動物愛護法にも記載されています。しかし、日本の動物愛護法は穴だらけです。2019年の改正で、虐待の厳罰化や幼すぎる子犬の販売は禁止になりましたが、悪質な業者を取り締まるための明確な数値規制やペットオークションの改善など、まだまだ課題は残っています。

詳しくは『動物愛護法がついに改正!2019年の改正点をわかりやすく』にまとめてありますので、合わせてご覧ください。

改正タイミングは5年に一度

課題が山積みなペット業界ですが、動物愛護法の改正タイミングは原則5年に一度。2019年に改正したばかりなので、次は2024年まで改正のタイミングはこないのです。しかも残念なことに、動物のことを考えれば、誰がどう考えても改正した方がいいような内容でも、可決されるとは限りません。ペット業界側の圧力や様々な利権が絡み、否決されることもあります。動物たちに理想的な環境を築くまでの道は、果てしなく遠いのです。

動物愛護法をいいものにするため、私たちにできること

動物愛護法の内容を決めるのは議員

地道な署名活動に参加することも、動物愛護法改正のためには意味のあることだと思います。しかし、結局法律を作るのは国会であり、そこで働く議員たちです。議員が賛成というか反対というかで、動物たちを取り巻く環境は変わります。

日本の国会には党を超えた「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」という派閥が存在していて、動物愛護法の改正に動いているようですが、そのメンバーは参議院や衆議院の議員です。中には選挙で落選した結果、メンバーから除外された元議員の方もいるようです。

殺処分問題に積極的な議員へ投票しました!

選挙の時には議員の一覧とそれぞれの議員がどのようなことを重視しているのかが、インターネットで簡単に検索できます。候補者の情報を調べたところ、殺処分問題に積極的に取り組みたいとしている女性議員が見つかったので、今回の選挙はその人を選びました。参議院の任期は6年。私が選んだ候補者は無事当選したので、次回の動物愛護法の改正時にいい働きをしてほしいと思います。

最後に

動物に優しい環境を作るまでの道のりは、果てしなく長いです。でも、一気に世界を変える方法なんてありません。今の自分にも貢献できることがあると信じて、これからもコツコツとできることをやっていきたいと思います。