真夜中のトイレ

私は子どもの頃とても怖がりで、小学校に入っても1人でトイレに行けませんでした。それなのに小学校中学年の頃、なぜか学校の七不思議とか、本当にあった怖い話などのホラー系の本にハマってしまって、毎日のように怖い話を読みあさっては、夜怖くて1人でトイレに行けなくなるのでした。

 

 

 

大学時代になっても私の怖がりは続き、一人暮らしの生活を乗り切るため、目を開けたままシャンプーする技を身につけたり、煌々と電気のついた部屋で眠れるようになりました。大人になってから怖いのはだいぶおさまりましたが、今でもパパが出張などでいないときは電気をつけたまま寝ています。

 

 

 

 

昨夜、私はトイレに行きたくなって目が覚めました。

廊下には暗くなると自動で点灯するフットライトがついているので、夜はその明かりを頼りにトイレに向かいます。しかし昨日は電球が切れていたせいか、廊下が真っ暗。

いつもベッドでパパもむーたんも寝ているし、廊下もほんのり明るいので、さすがに怖いと思うことはないのですが、昨日はいつもと違って真っ暗だったので、私は少しドキドキしながらトイレに行きました。

 

 

 

 

そして眠くてぼんやりした頭の中で、廊下が暗かった原因について一生懸命考えました。

いつの間に電球が切れてしまったのかな。

寝る前にもトイレに行ったけど、全然気付かなかったよ。

・・・ちょっと待って。本当にただ電球が切れてるだけ?

もしかしてこれは夢の中のできごとかもしれない。

私が夢を見るときはいつも悪夢だから、これが夢の中のできごとなら何かよくないことが起こるに違いない。

トイレの扉を開けて、もし誰かいたらどうしよう。

あぁ、どうしよう。なんだか怖くなってきた…。

 

 

 

 

そんなことを考えながら恐る恐る扉を開けると・・・

 

案の定、誰もいませんでした。

そりゃそーだ(^^;

 

 

 

 

しかし暗闇の中、手を洗ってベッドに戻ろうと振り返ると、さっきまでなにもいなかった場所になにかがいます。真っ暗な中、じっと佇んでこちらの様子を伺っているのです。

一瞬びっくりして飛び上がりそうになりましたが、よく見るとモケモケした小さな体から二本の大きなツノが生えています。

むーたんでした(笑)

お前かよ〜。。びっくりさせるなよー…。

 

 

 

 

むーたんは私が夜トイレに起きたときは、洗面所ではなく、ベッドに近いキッチンで手を洗うことを知っています。あわよくば手を洗う私からごはんをもらおうと、ベッドから抜け出しておすわりして待っているのでした。

もー、足音なく近づいて来ないでよね。。

 

 

 

でもむーたんが起きてきてくれるので、オドオドした気持ちは一瞬で吹き飛びます。ちょびっとごはんをもらえて満足なむーたんは、食べ終わるとそそくさとベッドへ帰っていくので、そんなむーたんにくっついて、私も再び眠りに落ちるのでした♡