むーたんのトリミングをしてくれるトリマーさんのお話

ヨーキーは毛が抜けない犬種なので、むーたんは月に1回くらいの頻度でトリミングに行きます。最初はおしゃれなトリミングサロンに連れて行こうと思っていたのですが、結局いつものかかりつけの動物病院でお願いするようになりました。それには色々な理由があるのです。

動物病院でトリミングをするメリット

適正体重をチェックできる

動物病院に行くとまず最初に体重測定をしてくれるので、月に1度は体重をチェックできます。むーたんの適正体重は1.8kgなので、私たち人間からするとほんの少しの増加でも、むーたんにとっては大きな増加になります。むーたんが3g太ることは、40kgの人間が約46.6kgになるのと同じ。

太り過ぎるは心臓や関節など、体の様々な部分に負担をかける上、病気にもかかりやすくなります。体重をこまめにチェックしておくことで、肥満を防ぎ、健康を維持できるのです。

健康診断をしてもらえる

かかりつけの動物病院では預かってもらう前に、追加料金なしで健康チェックをしてもらえます。触診と問診をしてもらい、普段気になっていることがあればこの時に相談できるので、「わざわざ病院に行くほどではないかな…。」と思っているようなことでも色々聞きやすいのです。むーたんは過去、こんなことを相談しています。

  • 急に水をたくさん飲むようになった
  • 足のかかとの部分が擦りむけている気がする
  • この前突然足を引きずるように歩き出し、すぐに元通り元気になった
  • 手足をよく舐める などなど

成犬は1年間で人間の4歳分、年を取ります。つまり、犬にとっての1年は、人間の時間で考えると4年分に値します。1年間健診を受けてないのは、人間が4年間健診を受けていないのと同じ。そう考えると少し不安になりますよね。健康な人間ですら1年に1度は健康診断を受けるのですから、時間の進み方が早いむーたんはそれ以上に健康診断をしておいた方が安心できます。

とはいえ、健康診断だけで毎月動物病院に行くのは大変なので、トリミングついでに診てもらえるのはとても嬉しいです。当初はこの目的が大きくて、いつも動物病院でお願いするようになりました。

決まったトリマーさんにお願いするように

どんどん可愛くなっていくカット

かかりつけの動物病院にいるトリマーさんは、みんな可愛くて素敵な女性なのですが、最初のうちはあまり思うような仕上がりになりませんでした。宇宙人みたいになって帰ってきたり、お顔のふちがガタガタになったりで、ちゃんとしたサロンにお願いすべきか、真剣に悩んだものです(笑)。

とはいえ、やっぱり健康診断が魅力的だったので、預ける時にかなり細かく依頼をしたり、帰ってきたあとに修正してもらったりして通い続けていました。すると、トリマーさんも少しずつむーたんのカットに慣れてくれて、ある時からすごく可愛くなって帰ってくるようになったのです!

肉球に怪我をしてしまった

健康診断を受けられて、とっても可愛くしてもらえる上に、価格も安いので、もうこれは動物病院にお願いするしかありません!それからしばらく同じトリマーさんにカットをお願いしていました。

ところがある日、トリミングから帰ってきたむーたんとおもちゃで遊んでいると、床に敷いているコルクマットにうっすらと血の跡が付いていたのです。むーたん本人が全く痛くなさそうだったのと、コルクマットが茶色だったので気付くのに遅れてしまったのですが、よく見るとそこらじゅうに血の跡が付いています。びっくりしてむーたんの足の裏を見ると、肉球部分に血が溜まっているではありませんか。ティッシュで軽く押さえるとすぐに血は止まったのですが、どうもトリミング中に肉球を少し削ってしまったようです。お迎えのときは問題なさそうだったのですが、激しく遊んだことによって出血したみたいでした。

クレームは言いたくない…

せっかく素敵なトリマーさんと出会えたのでクレームは言いたくありません。かといってこのまま放置するのもなぁ…と思っていたとき、獣医さんから渡された消毒液のことを思い出しました。むーたんが足先をしょっちゅう舐めるので、トリミング前の健診で獣医さんに相談したところ、皮膚炎に効く消毒液を渡されていたのです。

そこで動物病院に電話して、「肉球が少し傷ついているようなのですが、渡された消毒液をそのまま塗っても平気ですか?」と尋ねてみることにしました。電話をしてみると受付の方から「もしお時間大丈夫でしたら診察させて頂きます。」と言われたので、念のため連れて行くことにしました。

改めてここに通おうと決めた瞬間

病院に着く頃にはすでに血は止まっていましたが、いつもの先生が丁寧に足を診てくれました。そして傷口に軟膏を塗ってくれて、本当にすみませんと言われました。なんだかわざわざ謝罪してもらいに行ったみたいで少し気が引けたので、私は「本人は全然痛くなさそうなので大丈夫です!」と答えました。

さらに、先生の隣にいたトリマーのお姉さんに至っては、今にも泣きそうな顔で「本当にごめんなさい。」と言うのです。私も大げさなことをして申し訳なかったな、と思ったので、「いえいえ!本人は元気そうなので大丈夫です。こちらこそ、わざわざすみませんでした。」と言いました。しかしトリマーのお姉さんはずっとしょんぼりしていて、診察室を出た後もついてきて、むーたんのことを何度も何度もなでなでしながら、「むーたん、ごめんね。痛かったよね。ほんとにごめんね。」と言ってくれたのです。

むーたんが大切にされていると嬉しい

その光景を見ていると、トリマーのお姉さんはむーたんのことを、本当に大切に想ってくれているのだということがひしひしと伝わってきて、私はとっても嬉しくなりました。子犬の頃からずっと通っていたので、可愛がってくれているような気はしていたのですが、まさかこんなに大切にされていたとは思ってもみなかったのです。

先生とトリマーさんには申し訳ないことをしてしまいましたが、あの時、むーたんを動物病院に連れて行ってよかったと思いました。むーたんが大切にされていると、知ることができたからです。お仕事から帰ってきたパパにそのことを話すと、パパもとても喜んでいました。そして、やっぱりこれからもいつもの動物病院に通い続けようと2人で決めたのでした。